象徴派の周囲

象徴派に関する雑記、メモ、翻訳、引用など

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

アニタ・ルース『殿方は金髪がお好き』

象徴派の時代に続くのがアール・ヌーヴォーで、それの発展形としてアール・デコというものが考えられ、同時にその中心地はヨーロッパからアメリカへ移る。その後のアメリカ文化はジャズからポップカルチャーへと進むことになるだろう。いっぽうヨーロッパで…

芥川龍之介と象徴主義

先日、初めて閃輝暗点なるものを体験した。視界の端にギザギザの円が見える現象だが、それで思い出したのは、作家の芥川龍之介が短篇「歯車」のなかで、この現象を描いていることだ。彼にとって閃輝暗点はたんなる病理的現象ではなく、「死」を暗示する予兆…